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読了:データはウソをつく―科学的な社会調査の方法, 谷岡一郎 [読書日記]

* データはウソをつく―科学的な社会調査の方法, 谷岡一郎, 筑摩書房, 9784480687593

統計調査のあれやこれやを一刀両断にする快作。
この人の著作を手に取るのは2冊目。

前作「「社会調査」のウソ」は、マスコミ、政治家、行政当局、社会活動家へ、実名を挙げての結構過激な物言いが列挙されているものであったが、本作は、それらを下敷きにしつつ、もう少し丸めて書いてあるということのようだ。書籍の目的が、警鐘を鳴らすというよりは、学生・生徒向けに正しい方法論を示そうというところにあるように読める。

そうはいっても筆の鋭さはそのままで、読んでいて楽しい。
統計値を恣意的に捻じ曲げて解釈しようとする者、あやしげなアンケートをもとに怪しげな結論を導くやから、などなどをばっちりとやり玉に挙げ、どこが適正でないのか、どうすれば適正な(こういう突込みを受けないですむような)統計調査ができるのか、をいちいち具体的な事例(このあたりが類書とは一線を画すところか)をあげながらわかりやすくこれを説く。

情報リテラシーに関しては、いまどきは中学高校でも授業の一環として行われているようなので、リテラシの低いへたな大人より学生生徒のほうが間違ったことをしでかす可能性は低いのかもしれない。そうはいっても、今もこのような手引書は有用に思う。少なくとも社会や他者に何か物申すつもりの者は、え~統計って何?なんていうのは許されないのではないか。

データはウソをつく―科学的な社会調査の方法 (ちくまプリマー新書)


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読了:あなたの人生の物語 (Stories of Your Life and others), テッド・チャン [読書日記]

* あなたの人生の物語 (Stories of Your Life and others), テッド・チャン, 浅倉久志, 早川書房, 9784150114589

2002年発表のSF短編集である。表題作をはじめ8編を収録。
この表題作は、2016年に映画化され(映画化名:『Arrival』)、2017年に日本でも公開される。それもあって本書は各所で露出が図られており、今回初めて手に取った次第。

まず表題作であるが、実は2回読み直した。
1回目の読後感は、これって倒叙ミステリ形態?というもの。そんなわけないよなということで2回目読み直し。
イメージは把握したような気がするのだが、なぜそれが実現できたのか、それとも実現できた気がしているだけなのか、はたまたこれは最後の最後に彼女が回想しているところをヘプタポッドBで記述した(のを英語に翻訳したもの)ということなのか。まだまだ自分にとっては謎のまま。しかしおそらく映画を見ても解決しないような予感がしている。うーむ。

他の7編、いわゆる異色SFの味のものが目立つ。なんとか文字通りSci-Fiの範疇に入っていると思われるものもあって、それは何とか理解。しかしサイエンスの枠を相当はみ出した作風のものになると、なかなか自分のつたない力量では理解が難しい。現在の我々の世界とは違う自然原理に従う架空の世界が舞台のお話になると、理解を半分諦めて読んでいる自分がいる。

ちなみに、星新一の有名な某ショートショートをほうふつとさせるものも収録されていて、これは前振りの長さに対してオチがそう来ますかという形で笑ってしまった。

あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)


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