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読了:叛逆航路 (Ancillary Justice), アン・レッキー [読書日記]

* 叛逆航路 (Ancillary Justice), アン・レッキー, 赤尾秀子, 東京創元社, 9784488758011

2013年の新作ハードSFである。
ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞など7冠という帯紙が躍る。店頭で平積みになっていたのを見かけて購入。
ホットな作品ということで、ほかに積読があったのを差しおいて先に読む。

ものがたりは、人類世界ではあるが、遠い未来のかなり特異な世界が舞台。まず、かつて宇宙戦艦のA.I.であったという「わたし」という人物が登場。さらには「わたし」が1000年前にかかわったという人間の将校が登場。ジェンダーに関わるややこしい風習や、人々の行動規範がやたらややこしい。現在の話と過去の話を行ったり来たりする記述手法は、しかしミステリ作品では多用されるので読んでいて違和感はないが、どうしても話についていくのが苦しい。どんどん新しい単語と概念(「1エスク1」って、いったい何なんだ)がでてくるのだが、全くと言っていいほど説明的な文章がないためではないかと思う。「わたし」の独白の表現(文章)がとても微妙で、わかったようなわからないようなことがたびたびあるのだが、おそらく邦訳のせいではなく、「わたし」の特異性によるものなのだろうと前向きに解釈。

さて、舞台を少しずつ移しながらも冒頭の2名を中心に、ちゃくちゃくと世界感が広げられていく。過去の話と現在の話も次第に合流する気配を見せ、そして最後の1/5くらいは巨大宇宙ステーションでの息詰まる攻防・・・そしてストーリーはクライマックスへと・・・。

ということなのだが、結局どうも最後まで世界観をよく理解したとは言い難いまま読了してしまった。蛮族の条約と○○の分裂とにどういう関係があるのか、保護関係が何故それほど重大か、改革とはいったい何なのか、「銃」の原理が意味不明、などなど。

解説を読むと、シリーズで3部作が予定されていて本作はその第1作とのこと。続編を読むと謎が徐々に明らかになる、という趣向のようであった。
個人的には文章的にもストーリー的にも、読み進むのに努力が必要な状況がかなり辛いので、続編は手を出さないかもしれない。

叛逆航路 (創元SF文庫)


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