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読了:ジグβは神ですか (JIG β KNOWS HEAVEN), 森博嗣 [読書日記]

* ジグβは神ですか (JIG β KNOWS HEAVEN), 森博嗣, 講談社, 9784062932165

森博嗣のGシリーズ第8弾。
今回の舞台は三重県の山中にある宗教団体の施設。併設されているレジャー施設へと夏休みをすごしにやってきたいつもの面々(既に学生ではなく、何人かは就職している。海月くんが見当たらないが・・・)。そして起きるべくして起きる殺人事件、という流れ。

瀬在丸さんや西之園さんもなにげなく登場する。真賀田四季博士も同様。Gシリーズ(S&MやVシリーズも)を読み続けている読者向けの演出だよなーと思いつつ、やはりわくわくどきどきしてしまうのは、やはり既に森ワールドに洗脳されているのかもしれない。

事件とその謎自体は、不可能性とか超絶トリックとかそういうものではないので、純粋に単体のミステリだと思って読むとなんなんだこれはと思うだろう。やはり、Gシリーズ全体で一つ(もしかするとそれ以外も含めて)、なのでしょう、きっと。
本シリーズもたぶんあと2作ですので最後まで見届けましょう。

ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN (講談社文庫)


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読了:スタインベック短編集, スタインベック [読書日記]

* スタインベック短編集, スタインベック, 大久保康雄, 新潮社, 9784102101032

アメリカ古典文学である。
ちょっとした機会があって手に取ったのだが、どうも普段読みつけている本とは勝手が違う。
収録されている作品の長さはさまざまなのだが、一部を除きどの作品も、論理的な結末とか、起承転結なストーリーとは程遠い。読者は毎回、いきなり置いてきぼりを食う。余韻が残り、終止符の後に何があるのか、読者側に考えさせる。そういう高尚な文学作品なのであろう。

いくつかの作品では感じ入るところもあり、深いなぁと考えさせられるものがあったのは確か。
ただ、読んでいて、なんだか受験勉強の例題であるかのような印象をもってしまい、世界観に没入できなかったのが残念。
作品のせいではなくて、日本の受験制度が悪いのかもしれません。

スタインベック短編集 (新潮文庫)


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読了:キングを探せ, 法月綸太郎 [読書日記]

* キングを探せ, 法月綸太郎, 講談社, 9784062931823

法月警視&綸太郎シリーズの長編ミステリである。
テーマは四重交換殺人。法月は複雑なロジックのプロットが特徴だが、今回もまた飛ばしている。

まずは犯罪計画中の面々の描写から、計画の詳細は語られずにまずは第一の犯行へ。倒叙形式なのだなこれは、と思いながら丹念に書き込まれた犯罪ストーリーを追っていく。
と思っていると、場面転換して法月警視登場(この人もなかなか食えない人だ)。ここからはおおむね法月親子視点で謎の解明のお話が展開されていく。

最初に思っているのよりたくさん人が死んだりとか、ちょっとそれは偶然すぎませんかねと思える話とかもあるものの、全体にかなりジェットコースター的な話の展開。それでも法月作品にありがちな、ロジックを極めて綿密に組み立ててはそれが崩れ、また組み立てては崩して、の振幅の大きさはいつもほどでもないようだ。(個人的には、崩れるロジックが大きすぎると喪失感自体がきつくて、再度のロジック展開に何度もつきあうのが苦しくなってくることもある。)

そして土壇場。そうくるかーというどんでん返し。いややられました。伏線さりげなさすぎです。

キングを探せ (講談社文庫)


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読了:鉄道ルート形成史―もう一つの坂の上の雲, 高松良晴 [読書日記]

* 鉄道ルート形成史―もう一つの坂の上の雲, 高松良晴, 日刊工業新聞社, 9784526067143

明治初頭の鉄道敷設黎明期から、近年の新幹線敷設に至るまで、鉄道敷設ルートの選定にかかわる史実と工事記録を中心にまとめたものである。かなり趣味色の濃い内容といえる。

本書は前半第1章「都市間交通」と、後半第2章「都市鉄道」の2編からなる。

第1章の冒頭部分は主に明治から昭和にかけての歴史的な記述が主体となる。新橋~横浜の敷設工事のいきさつから始まり、歴史的にも有名な東海道線vs中山道線の話、そして東京駅周辺の鉄道網の形成されていった経緯などが語られる。かなりの量の史料にあたったと思われる詳細な記述が特徴。
そして後半4/5くらいは、新幹線の話が中心となる。まずは戦前の弾丸列車計画から、東海道新幹線、山陽新幹線、東北・上越と続き、それぞれの路線ルートにまつわる話と、特にトンネル掘削工事まわりの詳細なドキュメンタリ風の記述が続く。特に上越新幹線以降は、トンネルの難工事の話がひたすら続く。このあたりで、著者の興味の中心は歴史というより工事史なのでは、と思って巻末をみたところ、旧・国鉄で敷設工事設計を担当されていたとのことで、本人の経験による部分はどうしても厚くなっているということのようだ。

さて第2章、私鉄も含めた都市交通の話である。
都心の馬車鉄道の時代から始まり、大戦を経て「東京五方面作戦」という展開。羽沢貨物線の住民運動の話や、鉄道貨物の衰退(に伴う貨物路線転換)の話など、近代日本工業史の一端をみるようで、これはなかなか面白い。中央線快速電車が複々線なのに中野~三鷹の全駅にとまる経緯とか、SM分離での東戸塚駅開業時の周囲の状況とか(これは個人的にも小学生くらいの時に見ています)、うんちく的な話も多数。この第2章もかなりの分量の資料を引いているようで、よみごたえのある内容になっている。

というわけで、全体としてかなりの労作である。巻末にリファレンスもあり、ここからたどれる資料も多いはずだ。

鉄道ルート形成史―もう一つの坂の上の雲 (B&Tブックス)


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