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読了:かくして殺人へ (And So to Murder), カーター・ディクスン [読書日記]

* かくして殺人へ (And So to Murder), カーター・ディクスン, 白須清美, 東京創元社, 9784488118426

カーのH.M卿ものである。
舞台は第二次大戦下のイギリスはロンドン近郊、映画会社のスタジオに集まる面々にしのびよる黒い影、何度かの襲撃の末、ついに魔の手が目的を遂げたかに・・・という、なかなかサスペンスフルな雰囲気のミステリである。

まずもって舞台が映画スタジオで、おもな登場人物が映画監督であったり、脚本家、女優などというところで、なんだかハリウッド映画の原作(近作では"La La Land"とか)みたいな話なのかなぁと思ってしまった。
登場人物はおおむね冒頭に紹介され、そして続けざまに事件が勃発。これがかなり絞り込まれたクローズドサークル状態(いきなりここまで絞るのか!)。警察は当てにならず、登場人物たちは自ら謎を追うのだが・・・、と突然H.M卿登場、という読者の意表を突く展開が楽しい。

最後の最後でH.M.が指摘する錯誤(?)は、うーんこれはちょっとした見落としに近いような気もしますが、でもカーが特殊な叙述に頼ったわけでもなし、どちらかというと特異な舞台環境での速い展開に読んでいるほうがついていけてなかった、ということのような気がしたのでセーフなのでしょう。
そして事件は結末を迎え、めでたしめでたしとなる。オチも気が利いているが、それを読んでも、やっぱりこの作品は映画原作という感じがしてきます。カーにはそんなつもりはなかったのかもしれませんが。

かくして殺人へ (創元推理文庫)


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