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読了:黒龍荘の惨劇, 岡田秀文 [読書日記]

* 黒龍荘の惨劇, 岡田秀文, 光文社, 9784334774073

探偵「月輪(がちりん)」シリーズ第2弾である。
岡田作品は、同シリーズ第1弾の「伊藤博文邸の怪事件」に続き2作目の読了。

舞台は明治中期、東京郊外にある邸宅「黒龍荘」で首なし死体が発見される。
被害者は山形有朋にゆかりの人物。語り手たる杉山君は、旧知の探偵・月輪龍太郎とともに黒龍荘へと乗り込むのだが・・・という話。
帯紙にもあるのでネタバレにはならないと思うが、わらべ唄に沿った見立て連続殺人の結末やいかに、というあたりが本作の見どころだろう。

例によって、旧家の蔵から杉山君の手記が発掘され、岡田はそれをそのまま現代語に書き直しただけなのだという設定だが、前作と違ってそれ自体はものがたりの出来にそれほど貢献していない気もする。
それよりなにより、時代が明治中期というのが絶妙。舞台配置として新橋から銀座に馬車鉄道が通じていたり、各所の照明はあくまでも暗く、郊外の移動手段はこれすべて馬車や人力車であったりする描写を楽しむのも一興。しかしそれはあくまで余興。法月氏の解説でも言及されるが、ドイルがホームズものを執筆していたのと同時代ということになり、本作のメイントリック自体がこの時代ならでは。いや楽しいヤラレタ感。

個人的には、たまたまこれの直前に「地図で解明! 東京の鉄道発達史」だの「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」をちょうど読んでいたのも、当時の雰囲気を醸成してくれるサポートだったのかも。

黒龍荘の惨劇 (光文社文庫)


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